教員紹介:
教授:横井 伯英(よこい のりひで)

 愛知県名古屋市出身

 愛知県立旭丘高等学校卒業

 京都大学農学部卒業

 京都大学大学院農学研究科修士課程修了

 京都大学大学院医学研究科博士課程修了

 京都大学博士(医学)

2020追加

     

 千葉大学医学部 遺伝子病態学講座 助手

 神戸大学大学院医学研究科 細胞分子医学部門 特命助教授

 神戸大学大学院医学研究科 分子代謝医学部門 特命准教授

 京都大学大学院農学研究科 動物遺伝育種学分野 教授 現在に至る。

     

 農学部および農学研究科在籍時の卒業論文および修士論文の研究として、和牛(黒毛和種)の遺伝的能力評価に関する統計遺伝学的・集団遺伝学的研究を行いました。博士課程進学後から現在までは、分子遺伝学・分子代謝学を基盤として、トランスクリプトミクスやメタボロミクスを組み合わせたオミクスアプローチを駆使することにより、多因子疾患、特に糖尿病の遺伝素因や発症機構の解明に関する研究を進めてきました。今後は、医学系と農学系のバックグラウンドを生かして普遍的な生命現象の解明に関する研究を中心として新たな動物遺伝育種学研究を展開していきます。

当研究室の研究方針・教育方針・研究テーマについて

研究方針:

 当研究室は、丁寧な指導、深い考察、軽いフットワーク、アイデアや研究成果の共有などを重視して研究活動を遂行し、当研究室の伝統である分子遺伝学と統計遺伝学を基盤として、最新のオミクスやシステム生物学的アプローチを駆使することにより、「面白い」生命現象の解明に挑戦します。


教育方針:

 これまでは、DNAや細胞や動物を用いてウェットな実験を行う研究者とコンピューターを用いてドライな解析を行う研究者が分かれていました。現在は、次世代シーケンサーや質量分析計などの技術革新により、ウェット実験から膨大な量のデータが産出されるようになり、ウェット研究にもドライ解析が不可欠な時代になっています。ドライ研究とウェット研究の両方を進めてきた当研究室の伝統を生かし、今後の生命科学研究の進展に不可欠であるドライとウェットの両方を駆使して研究が出来る人材を育成します。日本語と英語両方でのプレゼンやコミュニケーション能力の育成も重視しています。


            

 研究に興味があれば出身大学、学部、学年は問いません。学部の1回生でも受け入れますので、一度研究室をのぞきに来てください。不明な点や聞きたいことがあれば気軽に横井伯英(E-mail:yokoi.norihide.5w[at]kyoto-u.ac.jp ※[at]は@に変えて下さい)までご連絡下さい。

        

        
研究テーマ:

 質的・量的形質の遺伝・発現メカニズムの解明

 1.糖尿病をモデルとする形質の遺伝・発現メカニズムの解明

  1-1)新規肥満糖尿病モデルZFDMラットの遺伝素因の解明

  1-2)新規肥満糖尿病モデルZFDMラットの病態発症機序の解明

  1-3)糖尿病モデルにおける膵島障害機序の解明

  1-4)糖尿病発症における性差の解明

     

 2.ヒトとウシにおける骨格筋内の脂肪蓄積形成機構の解明

  2-1)骨格筋内の脂肪蓄積形成機構の解明

  2-2)骨格筋内の脂肪蓄積の指標となるバイオマーカーの同定


            

 資源動物の遺伝的評価・育種改良・保全法の確立

 3.資源動物の遺伝的多様性や有用形質の評価、育種改良、保全法の確立

  3-1)有用形質の遺伝素因の解明と選抜・改良法の確立

  3-2)有害形質の遺伝素因の解明と淘汰法の確立

  3-3)最適なゲノミック評価法に関する研究

  3-4)和牛の遺伝的多様性確保に関する研究

     

 4.特別天然記念物トキやコウノトリなど希少動物の遺伝的多様性の評価、個体分類、保全法の確立

  4-1)トキのゲノム全体における遺伝的多様性評価法の確立

  4-2)トキの始祖個体における遺伝的多様性の評価

  4-3)トキのMHC領域の遺伝的多様性の解析

  4-4)コウノトリのMHC領域のゲノム構造の解析

            

 (詳しい研究内容はこちら)